大変だった施工業者選定も終了し、ようやく着工です。
マンションは足場とカバーで覆われますが、その中ではどのような流れで工事が
おこなわれるのでしょうか?ここでは一般的な工事の流れをご紹介します。

工事の流れ

着工前諸手続

1.関係官公庁への工事許可申請・・・施工会社が行ないます。
2.居住者への工事説明会
3.近隣への着工ご挨拶・・・スケジュールも説明します。

住民説明会では、要望や質問があれば積極的に発言しましょう。 また、近隣への着工のご挨拶は施工会社は行ないますが、管理組合でも行ないましょう。

施工前準備

1.仮設事務所の設置・・・工事期間中はここが本部になります。
2.仮設足場設置・・・設置工事中の不審者の侵入対策も確認しましょう。

仮設足場設置中は、資材搬入をするトラックが頻繁に出入りします。 特にお子さんが近づかないよう、注意しましょう。

下地処理

既存の外壁にこびりついた汚れや劣化した塗装面、カビなどを高圧洗浄機を使って除去し、 新たな塗装が定着しやすいようにします。鉄部も同様にケレン作業と言われる劣化した塗装面を削ぎ落とす作業を行ないます。 また、屋上や開放廊下、バルコニーなどの防水層は既存のものを剥がし、 下地に損傷や劣化がないか確認、必要に応じて接着剤やシーリング材で補修します。 こちらも新たな防水層を安定させるために不可欠な作業です。

エンジン式ポンプを使用する場合が多いので、 作業中は多少の騒音があります。また、作業中 はバルコニーや共用部分の使用が制限される場 合があるので確認しましょう。工事中の情報や 日程などは専用掲示板を設置するなどし、常に 居住者がチェックできるよう工夫しましょう。

外壁改修・塗装・防水その他工事

マンションの状態や、既存の施工方法に応じた工法で補修・施工を行ないます。 塗料などは汚れにくい塗料などもありますので、この機会に提案を受けるのもよいでしょう。 また、外壁の塗装色は居住者の好みもそれぞれです。事前にシュミレーションや色見本などを確認し、意見をまとめておきましょう。

外壁の塗装は、マンションの見た目に大きく影響する要素です。 シュミレーションの段階では賛成したものの、いざ塗装してみると「イメージと違う」 というクレームになることも少なくありません。必ず、目立たないところで試し塗りをしてから作業に入るといいでしょう。

工事終盤

工事が終盤にさしかかったら、足場を解体する前に施工会社の責任者とともに修繕箇所を全てチェックしましょう。直接チェックできない場所でも写真を撮影してもらい、必ず確認しましょう。その時の指摘箇所の是正や残工事を行ない、施工完了です。

仕様書や改修図と異なる点や、指示通りに施工されているかがチェックのポイントです。 もちろんアフターサービスもありますが、気になった点はこのタイミングで指摘しましょう。

施工完了

施工箇所のチェックが全て完了したら工事完了確認書に署名し、工事完了です。 併せて各種報告書や使用した資材のカタログや保証書、アフターサービス説明書などの提出を受け、 精算となります。足場やシートも取り外され、リフレッシュしたマンションのお披露目です。

ここで提出を受けた書類は今後の維持管理や修繕に役立つよう、次の理事や修繕委員に引継ぎましょう。 ここまでがんばった理事や修繕委員の皆さんに労いの会などを開くのもよいでしょう。